前回に引き続き、【書籍・SLEEP】から『第6章/午後10時〜午前2時のあいだに眠る』の内容をお伝えします。
1. 睡眠に最適な時間を逃すな
2. 深夜労働の危険性
3. シフト勤務者への敬意
4. 睡眠負債は返済できない
5. 最高の脳と身体をつくる
a. 午後9時〜11時に寝る
b. 朝起きたら日光浴
c. 深夜労働は避ける
d. 睡眠サイクルを維持
6. 最後に
7. 睡眠記事
8. 参考書籍
睡眠に最適な時間を逃すな
Photo by Benjamin Voros on Unsplash
睡眠を大切にする人、そうでない人がいる。どちらにせよ人が寝ない日はない。寝落ち、意気込んで寝るなど睡眠は個人差がつきものだ。しかし、最適な睡眠の観点で述べるなら最適な睡眠を勝ち取ることができる時間帯がある。それは午後10時〜午前2時だ。
ホルモン分泌や披露の回復は、午後10時〜午前2時のあいだに睡眠をとることによって最大限に高まると言われている。
その時間帯が睡眠にとっての投資タイムとなる。翌日に仕事や旅行、遊びなど活動に向けて心身を休める中で最大限の恩恵に預かれる投資タイムはかなり貴重だ。太陽が沈んだあとの空は暗闇に変わり外灯が進路を照らし、室内灯は暮らしを照らようになる。希望通りワンタッチで深夜に部屋の電気をつけられ、みすみす投資タイムを捨てて貴重な身体の再生を取り逃している。
メラトニンも、HGH(ヒト成長ホルモン)も、投資タイムに寝ているときに分泌量が最大になる。
体内時計を正常なリズムで機能させる努力を積みながら最大限のホルモン分泌の達成には投資タイムが重要だ。
眠りに必要なメラトニンに関する研究は次の通りだ。
米国実験生物学会連合会が発行する学術誌『FASEBジャーナル』で、メラトニンに強力な抗エストロゲン作用があると実証する研究が発表された。乳ガンの治療薬の多くには、合成化合物の抗エストロゲン物質が実際に使用されている。ガン細胞の増殖を抑える働きがあるからだ。
深夜労働の危険性
投資タイムに働いているとどうなるか。もちろん不都合な変化が体内で発生することは既に理解できるだろう。次のような研究がある。
学術誌『インターナショナル・ジャーナル・オブ・キャンサー』には、夜間シフトで働いていた女性のほうが、そうでない女性に比べて乳ガンの発症率が30%高かったという研究が掲載された。また、夜間シフト経験のある看護師を対象にした別の調査では、夜間シフトに入っていた年数が長いほど、ガンを発症する確率が増大した。
つまり、夜に「何をする思考→いつ寝る思考」へ切り替える必要性が非常に高い。「眠らずしてクリエイティブになれず」と格言を打つ。投資タイム以降に無理に脳を作動させる行為が正常なリズムを崩す原因になりかねない。科学は夜ふかしの危険性を強く訴えている。
シフト勤務者への敬意
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安心安全に暮らすことができる裏には、医療従事者、警察官、消防士をはじめとする多くの人がシフト勤務で働いているから。彼らが危険を承知で人命を救ってくれている。本来なら寝る時間帯を人命の安全第一で勤務している医師。缶詰で病棟を駆け回る看護師。暗闇に目を光らす警察官。緊走で患者を搬送する救命士。たくさんの人が関係している。ありがとうございます。
睡眠負債は返済できない
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睡眠負債は蓄積されるが返済能力は皆無。自分が必要とする睡眠時間を取らなければ睡眠不足になり活動中に間違いなく弊害が出る。慢性的な疲労や注意力散漫、メンタル低下などマイナス面が大きい。時間さえ守り眠れば翌日の起床後がスムーズになる可能性は高まるのに。入眠を深夜にずらせば質のみならず量も減ってしまう。起床時刻に変更がないなら睡眠開始も管理して睡眠時間の確保や睡眠サイクルに適切な取り組みが欠かせない。寝過ぎると頭痛や疲労が起きることを予想される。休日の寝溜めや長い昼寝は避けて一定の睡眠サイクルへ意識が着眼できると毎日の睡眠の質にアップダウンが減るのではないか。
最高の脳と身体をつくる
午後9時〜11時に寝る
睡眠時間は個人差があり、あくまでも目安。どのくらい睡眠時間が必要かを計算した上で、最低この時間までには暗闇にするといった最終ラインを決める。投資タイムから少しずれても気にすることなくリラックスして眠れれば問題ない。
朝起きたら日光浴
起床後は自然の力を体内に吸収しよう。夜寝る準備は起きた瞬間から始まると以前伝えた。朝日はコルチゾールを体内で生成する。睡眠サイクルのリセットに太陽光を利用しよう。
深夜労働は避ける
夜間は脳を休める時間だ。一切の興奮を制限し何も考えず眠る時間に変える。スマホも体を動かすことも無しだ。戦士の体勢でベッドに横たわるだけで構わない。
睡眠サイクルを維持
ムラのある睡眠サイクルは身体に負担をきたす。決まった時間に決まった睡眠時間を取る決断をすれば実行するのみ。トライアンドエラーで安定的に快適に眠れる睡眠サイクルを見つけよう。
最後に
投資タイム内の睡眠の重要性を解説した。しかし、筆者は23時以降に寝ている。遅くても0時半には室内を消灯している。スマホ操作は遅くても22時半には禁じている。最近の睡眠を振り返ると、不意に出るあくびやうとうとのサインがくれば身体を横にし寝る。読書中でも眠くなれば途中で寝ることを徹底している。無理して内容をすすめても睡眠に弊害が出るリスクを考えるから。睡眠ほど重要ではない行為は即座にやめる考え方に行きついた。まだまだ睡眠の深みを探求していきたい。