ダナブルーの誕生と特徴
分類分けされるナチュラルチーズの中で、強烈な臭いを放つ青カビタイプの一つで、上述の通り原産国は北欧国デンマーク🇩🇰です。
現在のダナブルーは、1874年にハンナ・ニールセンがフランスのロックフォールに倣って作られたチーズで、フランスの本家であるロックフォールに張り合うために「ダニッシュ・ロックフォール」として売り出したのが最初です。
しかし、フランスから名称に対する抗議を受けて、「ダニッシュ・ブルー」に変更し、さらに今の「ダナブルー」へと進化した経緯があります。
ロックフォールとダナブルーでは使用される原乳が、前者では羊、後者では牛になります。
掲載写真1枚目にDanablu Classicと書かれた右手にギザギザで縁取られ英語表記のマークがあります。
それは品質認証を示すマークでP.G.I(地理的表示保護)に指定されている証明です。
P.G.Iのみならず他にも品質認証マークは存在します。
世界各国地域で生産されるチーズのテロワールを堪能したい方は品質認証マークが購買する一つの参考になるのでパッケージには要注目です。
さて、肝心な味と見た目について感想を述べます。
【味】
- 固形分中乳脂肪量が50%と高い数値を示す意味が分かる甘みと口溶けが舌上で発生し、濃厚でマイルド感がある
- 舌先と舌中央でまるで感覚が違うのは、舌先と上顎で擦り潰しながら食すると青カビ特有のピリつく電流が走る刺激が物凄く強い。一方で、舌中央と上顎で同じように食すると脂肪分が溶け出しマイルドさが際立つ
【見た目】
- 不規則の気孔が見られ、青緑色か青黒色のカビが全体に縞模様を写す
- 一見するとしっとりと硬めの中間
- 組織がまとまって形状を保ち、形崩れしない
商品の成分を説明するシールには熟成期間や原産国の地域名までは表記されてなく、生産から完成までの過程が見えません。
パッケージや味わいだけで商品背景までを把握できず単純に味の判別で終わってしまい生産者の顔や原料とされる牛にまで興味が行き渡りません。
そんな悲しいチーズ消費はやめて楽しいチーズ食を皆さんにしてほしく存じます。
人間が持つ想像力だけが頼みの綱ですが、ある本を用いれば生産国から歴史まで格段に知識の幅と興味が拡大し、チーズ食が生まれ変わります。
参考文献
ただ食べるだけで終わりたくない一心からとっておきの本があります。
耳寄りな情報が得られるのでリンクを貼っておきます。
上のリンクがその推薦本です。
初心者入門編としてページを開きながらやればインプットとアウトプットが同時並行できるので一石二鳥です。
デンマークに行かずして日本にいながら食卓でテロワールに触れられると、次は現地に行って地産地消を目指すきっかけが生まれます。
次回試食ブルーチーズはロックフォールに照準を絞りました。
その理由はダナブルー誕生はハンナ・ニールセンが目星をつけたチーズがロックフォールだったこと、さらに原乳料の違いもありますし、味比べをしようと決めました。
日本人1人当たりの年間チーズ消費量の10倍を食べるギリシャ人
世界有数のチーズ消費国として有名なギリシャですが、日本人の10倍と聞くと日本人が少食なのか、それともギリシャ人が大食なのか、どちらとも取れます。
上述の参考書でもギリシャが消費国として名を馳せると書かれており、ネット検索でも参考できるデータは数々あります。
日本人1人当たりの年間消費量が約2kgに対してギリシャ人1人当たり約20kgになります。
1日単位で計算すると、ギリシャ人は約50g/dの計算になります。
日本人は、1/10の計算になるので約5g/dです。
チーズは血糖値を上げることなくタンパク質を摂取できるので積極的に食べる食品ですが、人工的に固められたプロセスではなく、ナチュラルを選び、かつ塩分の強くないものがベストです。
チーズに安価な赤ワインを添えて
推薦する安価な赤ワインがあります。
紙パック1800mlで販売されている商品で、ここ数年、食卓の心臓部です。
赤ウマレッド君とでも名付けたいくらいにチーズの右腕になる能力の持ち主で、お財布事情も織り込んでくれる相棒です。
何度も当ブログではご紹介させていただいています。
筆者は赤ワインの知識には非常に疎い身でして、「甘く美味しくて、無添加でいて安い」という基準を立てております。
割と厳格で注文の多い基準をクリアした赤ワインですが、量が減るごとに味が変化している気がするのは筆者だけでしょうか。
そろそろ正体を明かしましょう。
いつも肝臓がお世話になりありがとうございます。
いや、肝臓のみならず全身に行き渡らせていますが。
浴びるほど飲酒するような酒豪でもないので、減る量は常に一定ですから1週間やそこらでは無くなりません。
飲酒は専ら当赤ワインで、酸化防止剤含有のワイン類は決して飲みたくならないです。
他にも辛口の酸化防止剤無添加赤ワインがあるので、甘みが苦手な方はそちらがいいのではないでしょうか。
最後に
最後までお読みいただきありがとうございます。
今後ともナチュラルチーズを積極的に追っかけ食して参ります。
前もってお伝えすることは、プロセスチーズには箸をつつかないです。
歴史や産地、人との繋がりを意識できるナチュラルチーズに特化し、発信できればと思います。
皿にのせて放置しているだけで強烈な臭いが漂い室内をブルーチーズ臭で覆うことから保存容器にも気を配る必要性が出てきました。
今はラップに包んで真空チルドに保存しています。
そして、自らもナチュラルチーズ作りを実践しようと考えます。
生産工程をより理解するには実践あるのみ。
熟成期間を持たない一番簡単なフレッシュタイプにします。
こんな時に利用できるヨーグルトメーカーを使ってクリームチーズ作りが今現在の目星です。
では次回の更新まで。
ナチュラルチーズ食の報告記事ブログを別で用意したので、次回からはそちらで更新します。
リンクはこちら→ナチュラルチーズ 研究会
お題「#おうち時間」