【書籍感想】「物語のおわり」(湊かなえ)を読みました

こんにちは!

七夕が過ぎ暑さがまた戻ってきた今日、脇汗が滲み臭いを発生させないかと心配なINUKAI BLOGがお届けします。 

本書の紹介の前に、日本各地で大雨による災害で被害に遭われた方や亡くなられた方がたくさんいます。

本当に心から無事を願っています。

メディアを通じて被害状況が明らかになっていますが、こんなにも被害が広がっていることが非常に悲しく辛い限りです。

改めて亡くなられた方へ心からご冥福をお祈り申し上げます。

頑丈である家屋が大雨による河川の増水などで流されてしまう光景を見るのはとても恐ろしく、心を傷めるばかりです。

その瞬間に手を貸すことが出来ないもどかしさ、無力感を覚えます

これ以上被災される方が出ないことを祈っています。

 

本日は本書の感想を犬飼なりに書かせていただきます。

【『物語のおわり』湊かなえ 朝日新聞出版 2018】

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★粗筋

一人の少女が書いた「空の彼方」という結末の書かれていない小説が北海道で様々な境遇を持った旅人へと手渡され続け、その人たちの脳内で生み出される数々の「解」に答え合わせはない。

★感想

結末の書かれていない小説が様々な境遇を持った旅人を考えさせ、身にまつわる事柄とマッチさせながら最適解を脳内で粗探ししているようなイメージが私の頭に根付いています。

正解が何かを模索し、過去を振り返りまた今や未来に問題や悩みを抱えている事とリンクさせ、自らを納得させる最大限かつ、安泰な方向へと向いているようでした。

旅人から旅人へと託される「空の彼方」には人を動かす感情めいたものが秘められているのだと実感しました。

「このままではいけない」「現状で満足するな」などと訴えかけているようでもありました。

読み終えるまでは全く想像力が乏しく、悪い結末の方向へと導いてしまっていました。

それが最終的にひっくり返され、腑に落ちた自分がいました。

何に脳内思考を束縛されていたのだろうと頭の硬さにがっかりさせられました。

複眼的に状況を乗り越えていくことが大事な昨今において冷静で少しの緊張を持ちつつ、一方で大胆な行動力を培う事の重大性にも気付かされた一冊でした。 

★オススメ読者層

答えはいらないけど「答えめいたものが欲しい!」「感情を揺さぶって!」など心に訴えられたい、感動したい方や感性豊かな読者さんに何かこの書籍から感じとれる実体の無いものが得られるはずです。

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最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

では