2021年も早3月。
Twitterのキーワード検索には「〇〇大学〇〇学部〇〇学科へ入学します!」「〇〇高校卒業!」「入学して良かった」「#春から大学生」といったタグ付きのツイートなど新情報が立て続けにヒットされます。
卒業と背中合わせに入学ありますが、出会いと別れの2ヶ月がグラデーションのように混じり合っています。
しかし、両者を比べると出会いは優勢です。
ネットが登場しTwitterやInstagramなどソーシャルメディアが出会いを急進させる動きが顕著で、別れ以上に出会いの絶対数はうなぎのぼりでしょうか。
「入学前から認知している人」を学内で見つけ初めて対面でコミュニケーションを交わす。
無制限に広がる非リアルの土台を形成した上でライフスタイルに溶け込む行動を筆者も学生時代やってみたかったです。
前置きが長くなってしまうのでそろそろ本題へいかないといけない。
「さて、ご入学おめでとうございます」
葛藤や不安、期待や意欲に満ち溢れ「興奮の最中」にいることでしょう。
筆者からできるアドバイス、中でもその対象者は「パニック障害を抱え悩んでいる学生」です。
新学期早々に抵抗を覚え「心から楽しめない人」や「不安を抱えた人」に向けた内容となります。
入学式の地獄の処刑台へようこそ
2014年4月「阪南大学国際コミュニケーション学部国際コミュニケーション学科」へ入学しました。今でも入学式のことは忘れられません。振り返れば「よくも参加したな」と自分を褒め称えたくなるほどでした。
筆者は、一浪しており社会的に一学年ズレた入学です。
当時、志望校であった「近畿大学」へは3点足りず不合格判定の悔しい結果を引きずっていました。
どちらに入学せよ「パニック発作を抱えながら」の生活に変化はありません。
パニック障害を辞書で調べると「突発的な動悸やめまいなどの発作に繰り返し襲われ、再発への恐怖心にとらわれる精神障害。不安神経症の一種で、恐慌性障害」とも言うそうです。
症状を聞くだけでも恐ろしいのですが、実際に発作が訪れると窮地に立たされたような感覚です。
パニック発作が起きているときの状況や状態は後述し、先に入学式のことを振り返ります。
電車を乗り継いで「やっと着いた」と息を吐く長い道のりの先に大学がありました。スーツに袖を通し通学する初電車の近鉄線で事件は起きました。
スーツに身を纏う学生の姿が車内を埋め尽くす光景を見ながら「左手で額を隠しつつ汗ばむな〜」と内心は焦燥感で一杯でした。
相談する相手もおらず予定通り入学式の会場へ向かい所定の椅子へ着席するのですがここでも苦労します。
会場は大広間の体育館で敷き詰められたパイプ椅子に新入生がそれぞれ座って「大人の話」を聞くというどうでもいい瞬間。ここで意味する「どうでもいい」とは健常者が持つ意見とは別のものとして考えてください。
筆者にとってそこは「地獄の処刑台」
「すでに死の淵にいる人間をイジメるのか!」と声を荒げ騒ぎ立てる始末を想像の範疇だけにとどめ終始、汗を拭いながら肉体も精神も俯いたままでした。
特定の環境を避けたいパニック発作
筆者がパニック発作を起こす特定の環境や場所は以下の通りでした。
「教室」「電車」「映画館」「長距離バス」「発表」
特に動悸や発汗の影響を受けたのは、電車でした。
各停や普通なら各駅に停車するので「外気を吸える」のですが、特急や急行となると「長い時間止まらない」が続くので、パニック患者にすれば絶対的に避けたい場所でもあります。
駅ホームで待つ長蛇の列がどっと車内に押し寄せる前から動悸が始まり、満員電車になってすぐに発汗やしばらくの動悸が、ほぼ次駅停車まで終わらない状態です。
これが「予期不安」に変わり行動に制限をかけ生活に支障をきたします。
「大学は行きたいけど電車がネック」「友達に打ち明けたいけど勇気がない」などパニック発作からそれに付随する別問題へと発展しマルチタスクとなった脳は解決の糸口を見つけられません。
行き詰まりから自暴自棄になってしまう前に筆者なりのアドバイスをお届けします。
病気療養による休学はプラスに働く
自分がどれくらいの発作状況かを理解していれば進むべき道はわかると思います。
筆者は当時、発作を原因とする単位取得の限界を感じており、実際に科目を一つ出席日数不足で落としました。
なぜなら、講義教室が手狭で人をギュッとパック詰めしたみたいな環境下に我慢が効きませんでした。
隣同士の感覚がものの数センチ程度で肩がぶつかる中、いつ発作が来てもおかしくない緊張感は諦めを告げる条件と学びました。
しかし、筆者の発作に矛盾点があったのは事実です。
季節変化に対応するのか、夏は冷房機が作動し汗とともに緊張を柔らかくする作用が働いて凌げるときもあり、一貫しない体調の見定めは解読不可能なものでした。
それでも休学を全面に押して忠告するには「就職活動」があるからです。
発作や予期不安がある状態で人混みの就職活動区域に長時間いる想像がつきますか?
想像するだけで身の毛もよだつほど気が休まらない環境への参加を3年生時から余儀なくされるのです。
参加必須と書かれた資料を見て教室を確認するだけでも体力がいる今、体調を改善させる方向へフォーカスすることで、筆者がそうであるニートにならなくて済むかもしれません。
「両親を説得しなければいけない」「仲間と離れ離れになる」など心配事があるでしょう。
しかし、今大事なことはご自身の体です。
半期、1年など休学制度はあるはずです。コロナでテレワークも増えた中で、わざわざ人と付き合わなくてもいい時代が当たり前な今、病気療養兼技術習得もPC一台で無料できるサービスもあります。
孤独感があるなら、はてなブログの無料版で情報発信できますし、読者はついてくれます。
年次を重ねれば学内では就職活動プログラムが始まるので、そこまでに照準を合わせる意味でも休学による短期または長期療養で回復の兆しに期待をかけませんか?
保健課に相談と医療費補助制度の申請はお忘れなく
筆者は大卒から約3年間社会経験がないニートかつ友達すらいない26歳です。
休学・退学の選択肢を取らずとも、苦しい胸の内を晴らす上で一つだけ必ずやっていたことを思い出しました。
保健室の先生と会話を習慣に足繁く通うことです。
学生の本文は勉強と言われますが「学校へ行く目的は保健室にあり」と胸を張るくらいでもいいでしょう。
そもそもなぜ保健室の先生が特段いいのか。
医療に関して専門家であることはもちろん、他にも理由があります。
無条件で学内の全生徒に対して愛のある心的アプローチを任された「絶対的な正義の味方」だからです。
ここを逃さないためにまずは保健師へ足を運んで「ご自身の状態を正直に話す」ことが先決です。
保健の先生に話して良かったこと3つ言うよ。
- 孤独感が薄まる
- マインドフルネスや呼吸法など具体的な行動療法によるアドバイスを享受
- 気持ちの吐露が気楽にできる
また、医療費補助制度はかなり利用価値があります。
医療費補助制度がどういうものかを阪南大学を例にご紹介します。
端的に言えばケガをしたら診療代を肩代わりしてくれる制度です。
筆者も学生時代に何度か「尋常性ざ瘡」で申請していました。
いわゆるニキビ治療です。
「けんぽ」という名前で紙の申請書でした。
阪南大学の医療補助制度は年間100,000円が上限となっています。
休学中でも在籍扱いであれば申請はできるはずなのでご自身の大学で確認を取り、医療機関でパニック発作を治療する方にとっては手厚い支援になります。
最後に
「パニック発作に泣かされる学生生活に区切りをつけてもらいたい」という一心でここまで長くお付き合いいただきましたが総括すると次の通りです。
- 保健室の先生に相談
- 通学が困難なら長期療養し休学
- 社会との接点を維持
まとめると上記3点がアドバイス事項です。
通学事態が嫌になると大学すら毛嫌いし負の感情が消えづらくなります。
まともに講義が受けられない状態では満足いくキャンパスライフは滞りがちとなって将来が見据えません。
だからこそ長期療養の選択肢を取って万全の体調を取り戻せば、今まで以上に欲求に導かれた行動にありつけるはずです。
どうか楽しくて無理のないキャンパスライフが送れますことを願っています。